■ナルニア国物語

ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女
ジョージー・ヘンリー (2006/07/26)
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
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子どもの頃、そりゃもう夢中になって読みました。
といっても内容はほとんど覚えていないんですが・・・
どうも図書館のかんじから言って小学校の4年生以前なんですよね読んでたの(転校しているので、図書館で読んだ時期を判断)

ただ幼心に、「悪いことをしていると悪い目に合うんだなぁ。良い子にしてると良いことがあるんだなぁ。」という良い子にしていないとサンタさんは来てくれない的な道徳的なものを感じた気がします。
あと、時系列がいきなり世界のはじまりに飛んだり、世界の終わりに立ち会ったりと全篇がつながっているのがたまらなく面白かった。
最後の巻だけ、よくわからないのがまた面白くて何度も読み返した覚えがあります。なんだか哲学的だった気が・・・。
今読むと、すんなり理解できるのでしょうかね。

実は最近知ったのですが、作者のC・S・ルイスはキリスト教信仰についての著書でかなり有名な方で、唯一書いた児童文学がナルニアだったそうです。
この物語の中で、一際輝くアスランという存在はイエス・キリストを投影されたものだということ・・・知ったときは「えー?そうだったっけ??」と驚いたのですが、今回観てみて納得。
本当にこれでもかというほどそのままでした。

なんでナルニアという異世界に来たのに『クリスマス』やら『サンタクロース』が当たり前のように出てくるのかという違和感にも、そう考えると得心がいきます。(それはナルニアという世界の成り立ちにも関係があるのかもしれませんが)現れるサンタには深い意味があるのですね。
(クリスマスはキリストの生誕を喜ぶ日。それが訪れなかったナルニア。アスランが戻ってきてクリスマスがやってくる。サンタはりきる)

・・・・・・・・

なかなか映画の感想に入りませんよどういうこと。

ということで、観た感想を。
「ああ、こういうのが好きだったんだなぁ・・・」
妙に照れくさかったです。

たぶん、現在小・中学生でリアルに観ている人と同じ感想は絶対に持てないんだよなというのがちょっぴり切ない。
大好きで一生思い出に残る映画には成り得ないという。
『ナルニア国物語』という本は、私にとっては胸ときめかせて読んだことを一生忘れない本なわけですが、おそらく今読んでも同じような感動はないと思うんですよね。
それは、時間を巻き戻せないのと同じでどうしようもないことなわけで。

・・・観ながら、この映画が誰かの心に残ればいいなぁと思う良い映画でした。
CGってすごい。
そして音楽がとても良かった!!

完全に子供向けかというとそうでもなく、シビアな面も見えて大人でも楽しめます。
いきなり空襲から始まったのには驚きました。
ラストも良かったです。
本で読んでいたときより、リアルさと不思議さが増していてどきりとしました。


萌え的には、アスランのたてがみ触りてー!(ふさふさ)とかルーシーとタムナスさんの絡みが可愛すぎるとか思ってました。きゅん。

次回作は・・・あるのかなどうかな。
ただ、全部を通してみて面白さが増す物語ではあると思うので映画館ではなくても続きは観たいなと思いました。


*追記*
他の方の感想を読んで「なるほどなぁ・・・」と思ったので補足を。
つか、私の感想わかりにくいよ。

まず、小学生くらいに観ていれば間違いなくはまり込んだだろうと思える丁寧なつくりでした。
ただ、大人が観ていたら「なんでいきなりアダムの息子やらイヴの娘やら言われるのか」「動物が喋るなんて安直」「アスランてただのライオンじゃん」と思うかもしれないというのも確かですよね。
・・・・まぁ、ファンタジーがある程度好きじゃないと観ないかもしれませんが(笑)

しかーし!するっと『ファンタジーだからあり得る』と流してしまいそうな、ちょっと引っかかる部分には実は深い意味があったりするのです。
なぜ林の中に街灯がひとつあるのか?
『はじまりの魔法』ってなんなの?
なぜ動物たちが喋るの?アスランはライオンなの?
なぜナルニアを救うのが『人間』でなければならないのか?


そんな疑問はほとんどナルニア創世に関わる『魔術師のおい』で解明されます。
あまり覚えていないので、もっと色々なところが絡み合っているはず。

そして、今作のネタバレなのでちょっと反転しますが<4人が王・女王としてナルニアを治めていた時代のお話も出てきたり>します。

こういった全体を通しての構成の妙と深さは大人になっても楽しめるものじゃないかと思います。
・・・・って、7作全部観ろってこと?(笑)

親子連れで行ったら、親も飽きることなく一緒に楽しめる作品だと思いました。

2006.03.27 記

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