■からくりサーカス 最終巻

ついに完結。閉幕。

からくりサーカス 43 (43) からくりサーカス 43 (43)
藤田 和日郎 (2006/08/11)
小学館

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長い長い物語でした。
時にはさらりと読み流しながらも、どうしてもその吸引力に読み続けずにはいられず。

やはり、最後まで読んでよかったなぁと。
誰もが懸命にあがいていた今作ですが、
何よりも「才賀勝」が舞台の中心にいたお話だったんだなぁと。
改めて感じて、清々しく読み終われました。

ひとつひとつのエピソードが積み重なって、収束して、希望に満ちた未来が見えるラストでした。

***

個人的に印象に残ったシーンは、

<以下、内容に触れるので反転
まず、ナルミとマサルが背中合わせで戦うシーン。

ああ、これをずっと描きたかったんだろうなと思った。
何もできず守られていた少年が、背中を預かる存在になる。
それどころか、逆にナルミが『守られる・背中を押される』存在になっているんですよね。
まるで、親子の関係を見ているようだなぁと思ったのでした。

次は、パンタローネとアルレッキーノがしろがねの笑顔を目にするシーン。

何はともあれ泣けたので。
「人形は笑うか(心を持つのか)」
・・・うん、笑いましたね。

最後は、歌で病が癒えていくシーン。

実は最近、BLOOD+とからくりサーカスの設定・・・というか構造が似ていることに気が付きまして。
でも私は、色んな部分でこちらの方が断然好き。
だから引き比べて、ついつい血+では感動できないなぁと思ってしまうらしい。(と、気付いたときに記事書こうとしたんですが、すっごい批判ばかりしてしまいそうなのでやめた)

なーんて思っていたら、『歌』が逆方向に使われていたのでとても印象的だったのでした。


の3つでした。
もちろん他にも思うところはたくさんあったのですが・・・

うーん、それに対してどう感じたかを表すのはとても難しい。
『感想』を書こうとしたら、思わず『人生観』になってしまいそうな気がする(笑)

今時、これだけ直接的に「伝えたいこと」をぶつけてくる漫画も珍しいんじゃないんでしょうか。
この紙の上からでも伝わってくるパワーがとにかく凄い。

真正面から「どうなんだ!」と突きつけつけられて、こちらもちょっと引きながら向かい合うしかない・・・そんな熱さがありました。

私は結局、それが大好きだったんだと思いますが(^^;)
このパワーに、ストーリーに引き込まれた。
特に、過去が一気に明らかになるあたりの流れは震えがきました。

連載9年間!!
お疲れ様です。そして、素敵な時間をありがとうございました。

2006.08.16 記

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