■DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件

DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件 DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
西尾 維新、大場 つぐみ 他 (2006/08/01)
集英社

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読みましたー!
きちんとミステリとして成立している上に(当然か)、デスノの世界でないとあり得ない設定も盛り込まれていて楽しめた。

*以下、反転している部分は多少のネタバレを含みますのでご注意ください

文章は独特のテンポがあって(句読点多めですよね)、会話に脳内つっこみが入ったりとコミカルな印象。
どうやら『西尾節』は抑えめだそうですが、私は読んだことがないのでわからない。当初不安に思っていたほど読みにくくはなかったです、良かった〜。

コミックス2巻で南空ナオミが「アメリカでLの下で捜査した」と発言しているその事件の顛末なので、基本的にはナオミの視点で話が進みます。

このナオミのキャラがねぇ・・・驚き!!
知的で冷静で内に熱いものを秘めている女性。というイメージ(だったのです私は)は見事ひっくり返りました。
それが嫌だったというわけではないのですが、当初違和感があったことも事実。これからはこのキャラが公式になるのね。
このナオミも好きですが。

また、ストーリーテラーとして<メロ>が登場するのですが、こちらは原作での描写が多いだけに「別人!?」と思うほどの違和感。
実はこんなこと考えてたなら、この人主役で一冊読みたいなと思いました。興味は沸いたけれど、同一人物と思えない・・・

なんだかあまり誉めてない気がしますが、そんな事はないんですよ!
ミスリーディングや伏線も絶妙な配置で、サスペンス洋画を思い出すような古典的でしっかりとした「推理モノ」になってます。
私、なんも考えずに読んでたらスッカリ気持ちよく騙されましたー。

何より、読んでいて
「この作者さん、絶対Lが大好きだわーーーー!!!」
とバシバシ伝わってくるほど、Lの描写が際立ってた。
L好きとしてはもう、それだけで好感度大。

作品内からの引用なのでちょっと反転



「案外、死のノートに、どんな名前が書かれることによって自分が殺されたのか、Lにはひょっとしたら、わからなかったのではないだろうか?」
「それでもなお、正義は他の何よりも力を持っています」
ひどい猫背になってしまうくらいに、重く。
膨大な糖分を欲するほど、苦い・・・重荷。




なんて描写に、いちいちぎゅんと胸が痛くなった私はL信者(笑)
このお話読んでいると、反転<なんか、Lがキラに殺されたのやっぱりおかしくない?>と言いたくなること間違いなしです。

それはストーリーテラーたる『彼』も本編で指摘していることであり、その点も含めて『彼』とLの物語を読んでみたいなぁという気持ちになりました。

つまり、小説版の続編が出たらきっと買います。
むしろ、出してくれーーー!!

L好きな方にはぜひとも。
デスノ好きな方にもオススメします。
純粋にミステリ好きな方には・・・どうでしょう?わかりません。
個人的に、日常の謎ミステリや社会派ミステリのが好きなので。


2006.08.12 記

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